Windows 10のイメージテストを効率化する方法

Windows 10がOSアズ・ア・サービスモデルに移行したことで、企業のITチームは、イメージの作成と展開のプロセスを効率的に管理する必要性に迫られています。

現代のIT管理者は、半年に一度のメジャー機能アップデートや、その間に絶え間なくリリースされるセキュリティパッチや品質アップデートに対処しなければなりません。アップデートのたびに従業員の生産性が低下する危険性があり、これらのWindowsアップデートの中には、予期せぬ互換性やパフォーマンスの問題が発生するものもあります。

そのため、IT部門はOS展開の管理に多大な時間や労力を強いられています。以前は単発で時折行われていたプロジェクトが、今ではイメージの作成、テスト、展開という継続的なサイクルに成り代わっています。企業環境でWindows 10を利用することは、この継続的な展開モデルに対応するための新しいプロセスを採用しなければならないことを意味します。ITチームは、柔軟かつ迅速に既存のプロセスに効率性を見出し、新しいベストプラクティスを開発しなければなりません。しかし、アップデートのサイクルが短くなっているため、テストする時間が減り、それがすべての企業のリスクとなっています。

「120以上のPC構成に対応したカスタムOSイメージの作成を強いられています。
そのため、パフォーマンステストをする時間がほとんどありません。」

大手外資系企業のITマネージャー

ITチームは、Windows 10のイメージテストにさまざまなアプローチを取っています。専用のテスト環境で代表的なPC構成のサンプルをテストする一元管理型のアプローチもあります。また、アプリケーションのテストを別のビジネスグループやアプリケーション所有者に委任し、互換性やユーザー体験について報告してもらっている企業もあります。

いずれの場合も、時間のかかる大量の手作業が発生します。PCのパフォーマンスを手動で評価するには時間と労力がかかり、困難な作業になります。異なる形式のパフォーマンスデータの収集、分析、比較はとても困難です。また、手作業では、テストに一貫性を持たせ、長時間にわたって簡単に繰り返し実施することも難しくなります。

Windows 10のイメージ作成のスピードと成功率をアップ

ベンチマークテストが、Windows 10のイメージ作成プロセスの効率化にどのように役立つのか、という質問をよく受けます。ベンチマークは、手作業によるパフォーマンステストに比べて多くの利点があります。

オートメーションによる時間短縮

UL Solutionsのベンチマークは、インストール、セットアップ、実行が簡単です。ほとんどの場合、ワンクリックでベンチマークを開始することができます。また、スクリプトを使用してコマンドラインから当社のベンチマークの設定や実行を行うことも可能です。より複雑な環境では、Testdriver オートメーション ソリューションが、ネットワーク上の数多くのPCのテストを支援します。

ベンチマークテストを自動化することで、繰り返される手作業にかかる時間を節約することができます。さらに、テスト実行中は他の作業に集中できるため、時間を有効に使えます。

一貫した再現性のあるテスト

PCのパフォーマンスを手動でテストする際の最大の課題の1つは、テストの再現性を確保することです。幸いなことに、ベンチマークは最初から一貫性を意識して設計されています。

適切に設計されたベンチマークを使用することは、同じものが同じ方法で毎回テストされることを保証する最良の方法です。新しいOSイメージのパフォーマンスをベースラインと比較する際には、この一貫性が不可欠になります。

UL Solutionsのベンチマークは、手作業によるパフォーマンステストの推測要素を排除します。当社のベンチマークは、テストの正確性、妥当性、公平性を確保するため、主要な技術系企業とのパートナーシップにより開発されています。

簡単な分析とレポート

ベンチマークは一般的にパフォーマンスの指標となる総合スコアを算出します。また、UL Solutionsのベンチマークでは、特定のシステム能力を理解するのに役立つさまざまなサブスコアも算出されます。

2つのOSイメージのパフォーマンスも、スコアを見るだけで比較することができます。人気の高いPCMark 10ベンチマークでは、ベンチマーク結果をPDFファイルまたはXMLとしてエクスポートし、記録として保存したり、さらなる分析に利用することができます。

当社のTestdriver オートメーション ソリューションは、お客様のベンチマーク結果をすべて収集し、お客様専用のデータベースに保存します。また、強力な内蔵レポート、チャート、データ分析ツールも搭載されています。

Windows 10のイメージパフォーマンスのテスト方法

Windows OSイメージの大規模なテストには、当社のPCMark 10ベンチマーク スイートとTestdriver オートメーション ソリューションの組み合わせをお勧めします。

PCMark 10

PCMark 10は、当社の業界標準のPCベンチマークソフトウェアの最新版です。PCMark 10は、実際のアプリケーションやアクティビティに基づいたテストにより、完全なシステムパフォーマンスを測定します。

このテストでは、一般的なオフィスでの生産性向上タスクやデジタルコンテンツ制作活動、また、ウェブブラウジング、ビデオチャット、アプリ起動時などの日常的な動作を対象としています。

PCMark 10 Applicationsベンチマークは、Microsoft Word、Excel、PowerPoint、Edgeで実行されるテストにより、実用的で実環境に近いPCパフォーマンスを測定することができます。

PCMark 10では、Windows 10のイメージのパフォーマンステストを素早く簡単に行うことができます。現在使用している最新のイメージでベンチマークを実行し、ベースラインを設定することができます。そして、新しいイメージでテストを繰り返し、アップデートや構成変更によるパフォーマンスへの影響を評価することができます。

各ベンチマークの実行では、概要レベルのベンチマークスコア、中度のテストグループスコア、そしてシステムパフォーマンスの詳細を理解するための細かいワークロードスコアが生成されます。PCMark 10では、2つのOSイメージのパフォーマンスも、スコアを見るだけで比較することができます。

Testdriver

TestdriverはPCMark 10と連携して、大規模なベンチマークを合理化し、自動化します。さまざまなPC構成をサポートする必要があるITチームにとって、理想的なツールです。Testdriverのオートメーションにより、ネットワーク上のどのPCでもスケジュールを設定して、ベンチマークを実行することができます。テスト対象のシステムに付きっきりでいる必要はありません。すべてTestdriverの便利なブラウザベースのコンソールから管理することができます。

ベンチマーク結果は、お客様専用のデータベースに自動的に保存されます。Testdriverの強力な内蔵レポートと結果管理でデータベースを探索したり、独自のビジネス インテリジェンス ソフトウェアやツールをご使用いただけます。