ベンチマークでPCのパフォーマンスを指定する方法

サプライヤーから良い取引条件を引き出すための、実用的でわかりやすいPCパフォーマンスの指定は、IT管理者や調達担当者が直面している課題の1つです。

デスクトップPCやノートPCの入札では、最低限必要なパフォーマンスを指定する参照システムがよく使われます。しかし、専門家であっても、さまざまなPCシステムのパフォーマンスを仕様だけで比較することは至難の業です。

ベンチマークの使用は、コンピューターシステムのパフォーマンスの特定と比較を行うための最適な方法の1つです。

ベンチマークとは？

ベンチマークとは、似たような製品を比較するためのテストのことです。コンピューターのベンチマークプログラムは、PC上で明確に定義された一連のテストを実行し、そのパフォーマンスを測定します。

UL Solutionsのベンチマークは、PCシステムを比較するためのスコアを算出します。スコアが高いほど、パフォーマンスが高いことを示します。ベンチマークスコアの比較は、複雑な技術仕様を比較するよりもはるかに簡単です。

どのベンチマークを使うべきか

UL Solutionsは、主要な技術系企業と協力して、企業、政府機関、出版関係者、消費者に広く利用されている業界標準のベンチマークテストを作成しています。

各ベンチマークテストは、家庭やオフィスなど特定のシナリオと、PC、ノートPC、スマートフォンなど特定のデバイスを対象として設計されています。

お客様のエンドユーザーのニーズに最も適したベンチマークを選択しましょう。オフィスでの一般利用のためのPCやノート型PCを購入する企業のお客様には、当社のPCMark 10ベンチマークをお勧めしています。

PCMark 10は、現代の職場で行われるさまざまな作業をカバーする包括的なテストでPCパフォーマンスを計測します。

PCMark 10のテストには、ウェブブラウジングやビデオ会議などの日常的に必要な機能、文書や表計算などの一般的なオフィス生産性タスク、そして写真や動画編集などのデジタルコンテンツ制作向けのテストまでが含まれています。

PCMark 10スコアは、現代のオフィスワークにおけるシステムの全体的なパフォーマンスを示します。PCMark 10のサブスコアは、オフィスの生産性やデジタルコンテンツの作業など、特定のアクティビティのパフォーマンスに焦点を当てることができます。

参照ベンチマークスコアの選択

RFPにベンチマークスコアの下限を設定することで、さまざまなシステムの相対的なパフォーマンスと価値を判断することができます。しかし、適切なスコアを選ぶにはどうすればいいのでしょうか。

まずは、一部の既存のシステムのテストから開始することをお勧めします。当社のベンチマークの方法ガイドは、正確な結果の取得に役立ちます。買い替えを控えた古いPCや、最近購入した新しいシステムのベンチマークを行いましょう。これらのシステムのベンチマークスコアが、良い基準点になります。

購入しようとしている仕様がすでにある程度決まっている場合は、サプライヤーにそのシステムのベンチマークスコアを提示することで、もう一つの基準点が提供されます。また、当社のウェブサイトである3dmark.comで、類似システムのベンチマーク結果を調べることもできます。

PCMark 10でPCのパフォーマンスを指定する

PCMark 10では、幅広いオフィスワークを行うPCのパフォーマンスを示す、総合的なベンチマークスコアを利用することができます。また、従業員の典型的な業務にマッチする特定のサブスコアに焦点を当てることもできます。

• PCMark 10 ベンチマークスコア：さまざまなタスクやアクティビティにおけるPCの総合的なパフォーマンス。
• PCMark 10 生産性スコア：表計算や資料を取り扱う際のシステムパフォーマンス。
• PCMark 10 デジタルコンテンツ クリエーション スコア：デジタルコンテンツやメディアを取り扱う際のPCパフォーマンス。
• PCMark 10 日々の需要 スコア：ウェブブラウジングやビデオ会議などの日常的なアクティビティを実行する際のシステムパフォーマンス。また、アプリの起動時間も測定します。

RFPでのPCMark 10スコアの利用

RFPにベンチマークスコアの下限を設定することで、サプライヤーからの競合オファーを簡単に評価し、比較することができます。また、参照システムの代わりにベンチマークスコアでパフォーマンスを指定することで、サプライヤーは本来検討しないようなコスト効率の良い代替構成をより自由に考案することができます。

ベンチマークパフォーマンスのスコアを含む入札情報を比較することで、節約につながらない、パフォーマンスが低く値段の安いPC仕様に惑わされる心配もなくなります。PCのパフォーマンスがベンチマークスコアで示されることで、必要以上の仕様を持つシステムに予算をかけすぎてしまう可能性が低くなります。

PC調達におけるUL Solutionsのベンチマークの利用に関するご相談は当社までお問い合わせください。

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